のだめカンタービレ の主人公、のだめの留学先のパリのコンセルヴァトワールとは?どこにあるの?パリの気候と世界遺産まで

.クラシックファンでなくとも楽しめる漫画「のだめカンタービレ」。2006年にのだめ役を上野樹里さん、千秋役を玉木宏さんでテレビドラマ化され、その人気から何度も再放送されています。

のだめカンタービレヨーロッパ編の中で、のだめがオクレール先生の目にとまり留学したパリのコンセルヴァトワールとは!?実際に見てきました。是非最後までご一読くださいね。

のだめカンタービレ のだめの留学先、パリのコンセルヴァトワールとは?

のだめが留学したパリのコンセルヴァトワールとは、パリ国立高等音楽院のことです。コンセルヴァトワール自体は芸術系教育機関なのでフランスにたくさんありますが、中でも最高峰がパリ国立高等音楽院とリヨン国立高等音楽院です。

特に、パリ国立高等音楽院は歴史と伝統もあり世界でも名門中の名門です。1795年に創立され、歴代院長の中にはフォーレ(1905-1920在任)がいたり出身者にはベルリオーズ、サン=サーンス、ビゼー、ドビュッシー、サティ、ラヴェルなど日本の音楽の教科書にも出てくるような有名音楽家を多数輩出しています。

フォーレのレクイエムやシシリエンヌ、サン=サーンスの動物の謝肉祭、ビゼーのカルメン、ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、サティのジムノペディ、ラヴェルの水の戯れ・・・たくさんの有名な曲の中にのだめが弾いている曲もありますね。

ピアニスト、ヴァイオリニスト、フルーティストなど著名な演奏家に至っては書ききれないほど多数輩出しています。フランスのみならず、世界中から才能が集まって来る学校です。実は音楽だけでなくバレエなどの舞踊でも有名です。講師陣も世界的に有名な方がたくさんいらっしゃいます。

のだめはこんな凄い名門校に留学したんですね。千秋先輩も憧れるほどの名門校ではないでしょうか。留学してからのピアノにはさらに磨きがかかり、千秋先輩も感動する程でした。

同じピアノ専攻のターニャや天才少年リュカ君もドタバタ劇で面白く描かれていますが、素晴らしい才能の持ち主なのです!

時々、コンサートのプログラムで「オール・フレンチ・プログラム」、つまり全てフランスの音楽家の曲を演奏します、というコンサートを見かけます。

そのほとんどがパリ国立高等音楽院出身の音楽家の曲ではないでしょうか。フランスのエスプリが詰まったプログラムは日本人が聞いてとてもお洒落、格好良いと感じること間違いなしです。是非見つけたら足を運んでみてくださいね!

のだめの留学先のパリの音楽院は公園の中にある?

上述の通り、のだめが留学したパリの音楽院はパリ国立高等音楽院です。この音楽院、ラ・ヴィレット公園というパリの北東部19区にある広い公園の中にあります。

旧食肉市場の跡地に建てられた未来志向の総合エリアで、近代的な建物が建っています。公園内にメトロ7号線Porte de la Villette駅の出入り口があり、中心部からのアクセスは簡単です。

公園の中には他に科学・産業シティという博物館とパリ管弦楽団の本拠地であるシテ・ド・ラ・ミュージック・フィラルモニー・ド・パリという施設があります。この施設はコンサートホールと音楽博物館が入る大きな建物です。音楽院のすぐそばにあり、公園の一角は巨大な音楽スポットとなっています。

実際にこの公園に行ってみたのですが、音楽院もシテ・ド・ラ・ミュージック・フィラルモニー・ド・パリも近代的で個性的な建物で、パリの中心地の雰囲気とはちょっと違いました。

音楽博物館にも入ってみましたが、一階から上に上がるにつれて音楽や楽器の歴史をたどるような作りになっており、音楽好きなら大人も子供も楽しめます。

ガイド機器とヘッドホンの貸し出しがありますが日本語はありませんでした。ヴァイオリンのコーナーにはストラディバリウスやグァルネリなど、名器がずらりと並んでいて圧巻です。

科学産業博物館の方へも行ってみたかったのですが、時間がなく広すぎたので見られませんでした。全てを見るなら丸一日かかりそうです。

また、公園内と公園の外で雰囲気が全く違いました。外にはリーズナブル(激安)なカフェや食堂がありますが、出るのであれば、治安の面から言っても日中明るい時で数百メートルくらいにした方が無難だと思います。

公園外にあるホテルのレビューを読んでもあまり良くないです。もし行かれるなら、ホテルは治安のよい区をおすすめします。

のだめの留学先のパリの気候は?

西洋性海洋気候に属し、高緯度ではありますが温暖です。春(3月-5月)、秋(9月-10月)は不安定な天候で、暖かい日もあれば寒い日もあり、真冬並みの寒さになるときも。冬(11月‐2月)は日照時間も少なく東京よりも寒いですが、雪が降ったり積もったりすることはあまりありません。

何日かは-5℃以下まで下がります。夏(6月-8月)は冷涼で乾燥しており過ごしやすいですが、日中は30℃前後になる日もあります。年間降水量は東京に比べて少な目です。

2023年の一年間のデータをまとめてみました(気象庁のデータより)。

月平均気温(℃) 月平均最高気温(℃) 月平均最低気温(℃) 月降水量(mm)
2023年1月 5.9 8.2 3.9 45
2月 6.3 10.4 2.9 2
3月 9.2 13.0 5.8 53
4月 10.4 15.0 6.4 73
5月 15.2 20.2 10.4 61
6月 21.6 27.8 15.5 34
7月 20.8 26.5 15.6 69
8月 20.1 25.3 15.8 66
9月 20.6 26.6 15.4 30
10月 14.7 19.8 10.7 90
11月 9.0 12.2 6.7 86
12月 7.5 9.8 5.5 67

旅行のベストシーズンはやはり夏ではないでしょうか。東京よりからっとして、日中はかなり暑い日もありますが夜は涼しく過ごしやすいです。暑すぎて観光できないということもなく、結構歩けます。

曇りや雨の日は長袖でないと寒い日もあるので、カーディガンや長袖を準備しておくと良いです。何より、夜10時頃まで明るいので治安の面でも冬より安心感があります。

ただし、ガイドブックに載っている人気店も夏休みということも。Googleマップ等でお店の夏休みを調べるのがおすすめです。

のだめの留学先のパリの世界遺産は?

フランスにはたくさんの世界遺産があり、パリからTGVとバスで約4時間のモン・サン・ミシェルやパリから鉄道で約40分のヴェルサイユ宮殿など有名な世界遺産がたくさんあります。

のだめが留学したパリは・・といえば、真ん中を流れるセーヌ川河岸が世界遺産(文化遺産)に登録されています。川に架かるシュリー橋からイエナ橋までのおよそ8kmが対象地区となっており、セーヌ川沿いの歴史的建造物や近現代建築も含まれます。登録されている主な構成遺産は下記の通りです。

ノートルダム大聖堂(シテ島)

フランスの建築様式、ゴシック様式の大聖堂で、『ノートルダムの鐘』でも有名です。ゴシック様式の高度な技術を駆使して建設され、最高傑作として貴重な歴史遺産となっています。

建設が始まったのが1163年、完成したのが14世紀初めですが18世紀には美観を損なう改築がなされ、老朽化とともにフランス革命時には破壊されるなど大きな被害を受けました。

しかし、1804年にナポレオン1世が戴冠式を行い、その様子は絵画にも描かれました。19世紀半ばに全面的に修復が行われましたが、2019年4月15日の火災により屋根の大部分と尖塔が焼失しました。ステンドグラスやファサード、数々の宝物は被害を免れ、現在修復工事が行われています。当初2024年4月16日再開予定と言われていましたが、2024年12月再開予定との発表が4月にありました。

サント・シャペル(シテ島)

1248年に完成したステンドグラスで有名な教会で、ルイ9世がコンスタンティノープルの皇帝から買ってきたキリストの聖遺物、茨の冠や十字架の木片などを収めるために作らせた教会です。鳥かごのような構造で、ステンドグラスで埋め尽くされた壁は圧巻の美しさです。

ルーヴル美術館(右岸)

フランス革命後の1793年に、歴代国王の宮殿だったルーヴル宮を美術館として一般公開されました。そこには歴代国王のコレクションにナポレオン1世の戦利品が加わっており、有名になりました。今ではパリを代表する美術館です。美術の教科書で見た!という作品もたくさんあります。

1980年代から始まった改造計画により中庭にガラスのピラミッドが創られ、今では頂点をつまんだように見える写真を撮る観光客でいっぱいです(笑)。所蔵作品は30万点を超え、主要作品を見るだけでも数日かかります。予約必須です。

モナ・リザの前は人だかりがすごく、ベルトコンベアーのように人を流す係員がいてゆっくり見ることはできません・・(特に夏休み!)。

チュルイリー庭園

ヴェルサイユ宮殿の庭を設計した造園家、ル・ノートルによって設計されました。かつてはチュルイリー宮殿の庭でしたが、現在はルーヴルとコンコルド広場の真ん中にあり、敷地内にはオランジュリー美術館(モネの「睡蓮」で有名、超おすすめです!!本物の迫力すごいです)、ジュ・ド・ポーム(現代写真のギャラリー)があります。

コンコルド広場

もとはルイ15世(1710-1774)の為に造られた広場ですが、フランス革命(1789年7月14日-1795年8月22日)が起こり「革命広場」と呼ばれるようになりました。

皮肉にも、1793年から1795年にかけてルイ16世、マリー・アントワネット、ヂュ・バリー夫人、ダントン、ロベス・ピエールなど多数の貴族や革命指導者がギロチンにかけられました。有名な漫画、ベルサイユのばらにも出てきますね。

調和を意味する「コンコルド広場」と名前を変えたのは1795年のことです。今広場のシンボルとなっているオベリスクがエジプトから贈られたのは、1836年のことです。

私が訪れた2023年夏は、ラグビーワールドカップの特設会場となっておりグッズがたくさん売られていました。200年ほど前に処刑場となっていたなんて・・信じられなかったです。

オルセー美術館

1990年に建てられた駅を利用し、1986年に開館したパリを代表する美術館。印象派のコレクションを中心とし、その素晴らしさで高い人気を誇ります。

グラン・パレ(右岸)

1900年のパリ万博のメイン会場として建てられ、古代ギリシア建築様式のひとつ、イオニア様式の円柱が並ぶ正面には数々の彫刻が施されています。鉄骨とガラス張りの丸屋根はセーヌ川からも見えます。現在はこの建物内には企画展専門の美術館、グラン・パレ国立ギャラリーがあります。

アンヴァリッド(左岸)

廃兵院・・何それ?と思ってしまいますが、ルイ14世が負傷廃兵の収容施設として建てたものです。ルイ9世の遺体を安置する為1706年にドーム教会が完成し、ここの地下祭室中央がナポレオン1世の墓所となっていて、見学できるようになっています。また軍事博物館もあります。

エッフェル塔(左岸)

19世紀末、フランス革命100周年を記念して、パリ万博が開催されました。その際、ハイテクのシンボルとして建てられた鉄の記念碑がこのエッフェル塔です。ギュスターヴ・エッフェルの設計案が採用され、この名前が付きました。

当時、賛否両論を巻き起こし工事が中断したり、20年の存続期間を定めて工事が再開されたりと評判は良くなく、1989年5月6日に公式にオープンしました。しかし、今や世界遺産にもなり大人気の観光スポットです

。私が行った時は予約をしてなかった為、階段で2階まで上がり(704段)、最上階まではエレベーターのみですが予約で埋まっていて上がれませんでした。朝から晩まで営業していますが、ウェブサイトで予約必須です(特に夏休み)。

シャイヨー宮(右岸)

1937年のパリ万博の時に建設された建物で、大きく翼を広げたような形をしています。セーヌ川に面したテラスにはアンリ・ブシャールのブロンズ像が並んでいます。シャイヨー宮の内部にはシャイヨー劇場と建築・文化財博物館、人類博物館、海洋博物館があります。

そしてセーヌ川クルーズ

観光客に大人気のセーヌ川クルーズはイエナ橋を左岸に渡りエッフェル塔麓付近から出ています。左岸側をゆったりと進み、サン・ルイ島をぐるっと回って帰りは右岸側を進み帰ります。

船からの眺めは最高です!気持ち良い風に吹かれながら美しい建造物を眺め、パリに来た~!!と実感できます。予約しなくてもチケットはすぐに買えて、待ち時間は夏休みで30分くらいでした。

船にはかなりの人数乗れます。ゆったりと世界遺産の建築や歴史ある橋を見ることができます。

以上、見どころがありすぎて困ってしまうセーヌ川河岸ですが、5泊くらいすればゆっくり回れるかも?とはいえ、ベルばら好きやモネ好きなど個人の好みで分かれますね。皆様行かれる際には楽しく計画なさってくださいね!

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